こんにちは、ナンブです。

送ったメッセージに、既読がつかない夜。
たった数時間なのに、やたら長く感じる。
スマホを裏返して、また表に返して、結局また見てしまう。

……あの時間、なんなんでしょうね(-_-)

若い頃の僕は、返信が来ないというだけで、一日中ソワソワしていました。

今日は、あの落ち着かなさの正体の話をしたいと思います。

●愛着スタイルとは何か?


※愛着スタイルとは・・・
子どものころに身近な大人との関わりの中で作られた【人との距離の取り方のクセ】です。

安定型・不安型・回避型・恐れ回避型の4つがあり、不安型が追うほど回避型は逃げる等の特徴があります。

好きな人ほど追いかけて苦しくなるのは、性格の弱さではありません。

クセの向きが噛み合っていないだけなのです。

イギリスの精神科医ボウルビィが提唱した心理学の考え方で、大人になってからの恋愛や人間関係にも影響すると言われています。

タイプは4つあります↓

安定型(およそ60%)
 人を信頼でき、ちょうどいい距離を保てる。

不安型(およそ20%)
 見捨てられるのが怖くて、つい追いかけてしまう。

回避型(およそ15%)
 距離が近づくと逃げたくなる。一人が楽。

恐れ回避型(およそ5%)…
 近づきたいのに怖い、で揺れる。

※割合は目安です。きっちり4つに分かれるものではなく、混ざっている人がほとんどです。

ここで大事なのは、これが【良い・悪いではない】ということ。

そして恋の苦しさの多くは、このクセ同士の噛み合わなさから生まれている、ということです。

●なぜ、好きな人ほど追いかけてしまうのか?

追いかけてしまうのは、愛が重いからではありません。

不安型の人が求めているのは、相手を独占することではなく【安心そのもの】だからです。

返信が来ない。
少しそっけない。
予定がキャンセルされた。

そのたびに「嫌われたかもしれない」というスイッチが入って、確認したくなる。

本人としては、しがみついているつもりはないんですよね。

ただ、安心の残量がゼロに近いから、補充しに行っているだけ。

……と書くと身も蓋もないですが、これ、けっこう的を射ていると思うんです。

不安型の人が本当に欲しいのは「もっと会いたい」ではなく、「大丈夫だよ」の一言だったりしますから。

●なぜ、大事な人ほど逃げたくなるのか?

逃げたくなるのは、相手が嫌いだからではありません。

回避型の人にとって、近すぎる距離そのものが【危険信号】として感じられるからです。

「もっと話して」と言われると、しんどくなる。

感情をぶつけられると、固まってしまう。

一人になると、やっと息ができる。

これ、冷たいのではないんですよね。

小さい頃から「自分でやりなさい」と言われて育つと、【人に頼らないこと】が生き延び為のルールになります。

そのルールが、大人になってもそのまま残っているだけ。

だから回避型の人が距離を取るのは、あなたを拒否しているのではなく、【昔のインプットが自動で発動している】に近いんです。

ちなみに、内心では孤独を感じていることも多いと言われています。

……この時点でもう、かわいそうな話じゃないですか(‘Д’)

●「不安型」と「回避型」が付き合うと、何が起きるのか?

【追えば逃げる、逃げれば追う】の無限ループが起きます。

愛着スタイルの中で、いちばん苦しいとされる組み合わせです。

順番に見るとこうなります↓

①不安型は不安だから、もっと近づきたい → 追う
②回避型は追われると圧を感じる → 逃げる
③逃げられた不安型は、見捨てられそうで → もっと追う
④もっと追われた回避型は → もっと逃げる

そして最初に戻る。以下、延々とくり返し。

ここで、いちばん大事なことを言うと、

【これは、どちらかが悪いわけではありません】

不安型は、しがみつきたいのではなく「安心したい」だけ。

回避型は、冷たいのではなく「近すぎるのが怖い」だけ。

お互い、悪気はまったくないんですよね。ただ、クセの向きが逆なだけ。

そう思えると、「なんであの人は逃げるの?」「なんで私は追ってしまうの?」の答えが、少し見えてきませんか?

●1000年前の人も、同じ夜を過ごしていた

ここでちょっと百人一首の話をしてみようと思います。

百人一首には、こんな歌があります。


やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて  
かたぶくまでの 月を見しかな


ざっくり言うと、こういう意味です。

【ためらわずに寝てしまえばよかった。待っているうちに夜が更けて、月が傾くまで見てしまった】

……これ、既読がつかないままスマホを見続けた夜と、まったく同じじゃないですか?

平安時代なので、当然スマホもLINEもありません。

それでも【来るはずの人を待って、眠れないまま夜を明かす】という体験は、そっくりそのまま残っている。

1000年です。

1000年経っても、人間はここを克服できていない。

僕はこの歌を知ったとき、なんだかホッとしました。

自分だけが弱くて、みっともないことをしているんじゃなかったんだな、と。

待つのが辛いのは、あなたの欠陥ではありません。

人間の標準装備です。

※歌の解釈には諸説あります。ここでは「待つ側の気持ちを詠んだ歌」として紹介しました。

●逃げる人とは、どう付き合えばいいのか?

答えは【追わないこと】と【いつも同じでいること】です。

回避型の人が怖いのは近さそのものより、予測できない圧のほうだからです。

これ、実は有名な物語の中に答えがあります。

『星の王子さま』に出てくるキツネの場面です。

王子さまが「一緒に遊ぼう」と言うと、キツネは「まだダメだ」と断る。

そして、仲良くなるための作法を教えるんですね。

・いきなり近づかないこと
・毎日、少しずつ距離を縮めること
・毎日、決まった時間に来ること

つまり【急がないこと】と【予測できること】。

「いつ来るかわからない」「どこまで求められるかわからない」が、回避型の人は一番嫌がってしまう。

逆に「この人はいつも同じ距離にいてくれる」とわかると、少しずつ動けるようになります。

追いかけるのではなく、【同じ場所に居続ける】。

キツネが言っていたのは、たぶんそういうことなんだと思います。

●愛着スタイルは、変えられるのか?

変えられます。愛着スタイルは生まれつきの性格でも、一生ものの呪いでもありません。

ただし、言葉だけでは変わりにくいと言われています。

というのも、このクセは【言葉を覚える前】に作られているから。

頭で「もう追いかけない」と決めても効かないのは、そのせいなんですよね。理屈より先に、体が動いてしまう。

やることは3つだけです↓

・自分のクセを知る …
 「私は追いがちだな」「私は逃げがちだな」
・行動の”前”に、一呼吸おく …
 「これは不安がさせてる行動かも」と気づく
・相手の行動を、攻撃ではなくクセとして見る …
  「逃げてるのは、怖いだけかも」

不安を感じてすぐ連絡してしまう前に、ひと呼吸。

「今、追いかけようとしてるな」と気づくだけで、ループから半歩だけ抜け出せます。

半歩でいいんです。
全部やめようとするから続かない。

そして、いちばん効くのは
【安心できる関係の中に身を置くこと】。

責めない、急かさない。
そういう相手やつながりの中にいると、追う人も逃げる人も、少しずつ落ち着いていくと言われています。

⚠️これは病気の話ではなく、性格のクセの話です。
ただ、生きづらさが強いときは一人で抱えず、専門のカウンセラーに相談するのも選択肢のひとつだと思います。

●これは「人間関係の資産」の土台の話です

このブログでは、人生を【お金・健康・人間関係という3つの資産を育てるゲーム】として見ています。

愛着スタイルは、そのうち【人間関係の資産】の土台にあたる部分です。

お金の使い方にクセがあるように。
体の使い方にクセがあるように。
人との距離の取り方にも、クセがある。

土台の話なので、ここが1ミリ動くと、上に乗っているもの全部が動きます。

恋愛だけの話に見えて、実は職場でも家族でも同じことが起きているんですよね。

●愛着スタイルと体癖は、何が違うのか?

愛着スタイルは「どのくらいの距離だと安心できるか」のクセ、体癖は「そもそも何を大事だと感じるか」のクセです。

別々の軸なので、両方知ると人がかなり立体的に見えてきます。

体癖(たいへき)というのは、体の使い方から性格の傾向を読む考え方です。

・愛着スタイル …
 人との距離の取り方

・体癖 …
  感じ方・判断のモノサシ

「追ってしまう自分」を知るのが愛着スタイルなら、「そもそも自分は何で動く人間なのか」を知るのが体癖、という感じでしょうか。

たとえば同じ不安型でも、正しさで動く人と、好き嫌いで動く人とでは、不安の出方がまるで違います。

体癖のほうは無料診断ができるのですが、現在メンテナンス中ですので今しばらくお待ちください。

●もっと深く知りたい方へ

愛着スタイルをちゃんと学びたい方に、読みやすい本を2冊。

岡田尊司『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』(光文社新書)
※クリックするとAmazonのページへ飛びます

タイトルに「障害」とありますが、病気の解説書ではありません。

「なぜ自分はこうなんだろう」を、育ってきた環境から読み解いていく本です。

この分野の入り口として、いちばん読まれている1冊だと思います。

自分が追う側だと感じた方は、こちらのほうが刺さるかもしれません。

岡田尊司『不安型愛着スタイル 他人の顔色に支配される人々』(光文社新書)
※クリックするとAmazonのページへ飛びます

……ただ、こういう本は読むとしんどくなることもあります。

しんどくなったら閉じてください。無理して自分を分析しなくていいですからね(・∀・)

●まとめ


今日の話を、短くまとめます↓

・愛着スタイルとは、子どものころに作られた「人との距離の取り方のクセ」

・タイプは4つ(安定型・不安型・回避型・恐れ回避型)

・不安型が求めているのは独占ではなく「安心」

・回避型が逃げるのは冷たいからではなく「近さが怖い」から

・この2つが組むと【追えば逃げる、逃げれば追う】のループになる

・どちらも悪くない。クセの向きが逆なだけ

・逃げる人には、追わずに「いつも同じ距離」でいるのが効く

・愛着スタイルは変えられる。まず自分のクセに気づくところから

追いかけそうになったら、まずひと呼吸。

1000年前の人も、月が傾くまで待っていました。

つらいのは、あなたが弱いからじゃないですからね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ABOUT ME
南部(なんぶ)
はじめまして、南部と申します。 本業は雑貨のECサイト運営を10年以上行っています。 この南部ログを立ち上げた理由は、 学生時代は兄の自殺・いじめ・父の借金、 就職してからはパワハラ・セクハラ・モラハラ・上司の裏切り等のブラック企業を数社、 起業してからは事業の失敗・借金・鬱病・身体中が痛い線維筋痛症の罹患など 結構大変な人生を歩んできて、「どうしたらもっと楽に生きれるか?」をずっと学んできたので、 より良い面白い人生を送れる人が1人でも増えたらいいな~と思い、僕の今まで得た情報や経験を発信中です。